モーション研究室

ゲーム業界のモーションデザイナーが書いてるモーション講座

【MAYA 初心者講座】待機モーション Lv5(力の伝達)

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待機モーション 前回の記事はコチラ▼

【MAYA 初心者講座】待機モーション Lv5(力の伝達)

それではモーション段階に入ります。
まずはフレーム数について説明する必要があるかなと書いてたら思ったよりボリュームがあった為
別記事にしちゃいました。コチラにまとめてますので興味があればご覧ください。
 ⇒フレームレートの意味【映画、ゲーム、アニメで違うのは何故か】 - モーション研究室

モーション - 力の伝達を意識する

伝達とは

意思・命令・指示・連絡事項等を伝える(伝え届ける)こと

頭で分からない事は体に聞く

ちょっと待機モーションの話から少し脱線します
例えばボールを蹴る場合、蹴る足を動かしつつ軸足に重心移動、そして上半身でバランスをとらないと転んでしまいます。当たり前の事を言ってますけど、これをモーションでやろうとするとなかなか難しい。
 
幼児がボール遊びしているのをイメージしてみて下さい。
サッカーボールを蹴ろうとして足を先に動かして転んでしまったり、野球であれば投球やバッティングも腕だけで振ったり投げたり、とてもたどたどしいです。しかし経験、失敗を重ね体の使い方を学び、より力が伝わる動かし方を覚えていきます。
  
体が覚えてしまえば、それは日常出来て当たり前のことになっていきます。
 
日常生活で普段できている基本的な事は毎度 頭で考えながら体を動かす人はいません。
動かせるものの頭で正確に把握できていませんし、第三者に説明するとなると途端に難しくなります。(自転車の乗り方を子供に教えるのとか結構大変)
    
ですのでモーションについても正確に把握できていない頭だけで作るのではなく体にも聞く!
それが力の伝達を理解する為の近道となります。
  
自分の体から頭へ、そして作品へ、お客様へと伝達していきましょう

どういう順番で力が伝わっていくかを考える

ちょっと〆てしまった感じですがもうちょっとありますw

【パターン1- 脚部先行型】

腰 > 足 > 胸 > 腕・手指 ≧ 頭 > 付属物

大概の動きの伝達はこのパターンです。
下半身から上半身そして手と頭部へと伝達していきます。
  
木を例に挙げますが根幹から枝葉に向かって動きは伝達していきます。
この『根幹』となる部分は下半身①②です。
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モーションを付ける順番も下半身を安定させてからが良いでしょう。
(根幹が正しくないと枝葉となる末端までおかしくなってくる為)
①②が落ち着いてきたら③の胴体へ入り、最後に④⑤と徐々に末端へ
力の流れを意識しながら伝え届けていきます。

待機についてはほぼこのパターンですが、参考の為他のパターンも書いておきます。
   

【パターン2- 頭部先行型】

頭 > 胸 > 腕・手指 ≧ 腰 > 足 >付属物

 
見る、聞く、嗅ぐという意思が働く場合 頭部が先に動き、追従して胸、下半身と伝達していきます。(ただし危険を察知するような場合、見るより先に体が動く事がありますので適宜判断)
 
眠った状態から意識が戻った なんて時もまずは頭部から動かす事が多いですね。

【パターン3- 腕部先行型】

手指 ≧ 頭 >腕 > 胸 > 腰 > 足 >付属物

振り払う、指をさす、受け止める等 手が関係するものは手が先行しますが同時に思考も働く為、頭部も動き始めます。
  
他にもパターンはありそうですが、とりあえずこんなところで。

まとめ

以上のように状況によって動かす順番は変わってきます。
力の伝達はとても重要なので経験を積んで高いLvを目指しましょう。
  
あとは何度も書いてますが自分で動く事です。
自信が無い時ほど体に聞く必要があります!
  
それでは。

次回

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